黒部源流域を巡る 2日目 ~太郎平小屋から黒部五郎岳を経て三俣山荘まで~

6:11

6時に出ようと話してたのに、やっぱりちょっと遅れて出発。

 

2日目の行程は太郎平小屋から三俣山荘まで。

途中で百名山のひとつ黒部五郎岳に登ります。

時間があれば三俣蓮華岳も。

さて、どうなることやら。

 

 

小屋の裏手から、まずは小さなピークの太郎山へ。

 

太郎平小屋よ、お世話になりました。

 

山頂へちょっと寄り道。

 

6:22

太郎山山頂に到着。

三脚付きのカメラを構えた人がひとり。

何を狙ってるのでしょうか?

 

うっすらと富山方面と日本海、そして能登半島まで望めます。

 

さてと、先に進みましょう。

 

まずはあのピークを登りますか。

 

氷張ってます。

この日の朝は相当な冷え込み。

我々もこの時はダウンを着て歩いてました。

山では一足先に季節が巡ってますね。

ただ、この後どんどん気温は上昇するんですけど。

 

ガレ場を登って行きます。

 

思いの外、登らされました。

 

登り切ると、槍穂が見え始める。

 

笠ヶ岳も頭を出し始めます。

 

これから行く黒部五郎も前方に。

 

北ノ俣岳までは割とゆるやか。

 

8:04

神岡新道との分岐に来ました。

実は、太郎山を過ぎたあたりからずっと腹痛を抱えてまして。

ここから次の小屋まで4時間以上。

どう考えてもそこまでもたないかと。

ずっと適当な場所を探しながら歩いてて、

ようやくこの分岐点の奥に適当な場所を見つけたので、

もう我慢の限界、ダメなのは分かってるのですが、

〇〇〇休憩と相成りました。

 

 

スッキリして、再出発。

 

白山方面は雲海が広がってます。

 

8:13

北ノ俣岳山頂に到着。

 

目の前のチョコンとしたピーク赤木岳を越えると、

いよいよ黒部五郎です。

そういやこの頃、黒部五郎への登り付近にヘリがずっと飛んでました。

何かレスキュー案件があったのでしょうか?

結局、この日の晩ご飯の席でも話題になりましたが、

だれも知りませんでした。

 

赤木岳、意外と険しい。

ただ、わざわざ登らなくても巻道もあったみたい。

 

残念ながら、ここからガッツリ下らされます。

 

9:42

中俣乗越に到着。

いよいよ黒部五郎への登りが始まります。

 

薬師と赤牛の間から後立山の山が見えてきました。

 

さあ、ひたすら登りまっせ。

 

上を見ず、ひたすら足元だけを見て黙々と登ります。

 

11:10

中俣乗越から1時間半ほどで黒部五郎の肩まで登ってきました。

いやあ、朝の寒さが嘘のように気温も上がって、かなりバテましたね。

で、予定ではこの後山頂まで行って、

そのまま稜線コースで進もうかと考えてたのですが、

看板によると、稜線コースは熟練者向けで、

カールコースが一般的ですって書かれてました。

なので、予定を変えてカールコースで下ることに。

となると、山頂まで行った後ここに戻ることになるので、

重い荷物はここにデポして、山頂へと向かいました。

 

ま、山頂はもうすぐそこなんですけどね。

 

ガレた道を登ること10分ちょい。

 

11:24

黒部五郎岳山頂に着きました!

 

いやあ、すごい眺めですわ。

北から薬師、剣立山後立山連峰、赤牛、水晶と続いて・・・

 

東にいって水晶から右、鷲羽に三俣蓮華岳、双六・・・

 

さらに右には槍穂が・・・

 

さらに右にいって南には笠ヶ岳、乗鞍、御嶽が尾根を並べる。

居合わせた女性ともすごい眺めやねえと言い合ったりしてました。

ただ、時間が押してたので残念ながら長居はできず。

 

10分足らずで山頂を離れました。

 

てことで、黒部五郎の肩まで下りて昼ご飯。

お湯を沸かして、カップヌードルを作る。

日差しがキツくて暑いのに、熱いカップヌードルはどうかと思いましたが、

ロケーションが美味しくさせますわ、ほんとに。

 

そういやこの時、外人女性に英語で話しかけられました。

私たちは稜線コースを進もうとしてるのだけど、

カールコースとどっちがいいのでしょうか?って尋ねられたと思うので、

身振り手振り付きで「稜線コースデンジャー、カールコースセーフティ」

と説明したら、なんか納得してくれたようでした。

結局、この外人夫婦もカールコースで下ったみたいです。

 

 

12:16

時間が押してるのに、40分ほど昼休憩をして再出発。

ここまで暑い中6時間行動してて、正直かなりの疲労感でした。

しかもここから三俣山荘まで、最低4時間弱はかかる計算で、

ほんとにたどり着けるのか心配になってました。

キャンセル料を払って三俣山荘をあきらめ、

黒部五郎小屋に泊まろうかとか、そこまで考えてました。

 

とりあえずカールを下っていきます。

 

ミヤマキンバイがまだ残ってました。

 

カール内を小川が流れてます。

暑くてのどが渇いたので飲んだり、顔を洗ったりしてサッパリ。

 

大きな岩がゴロゴロ。モレーンですかね。

 

振り返ってカールの全容を見渡す。

岩が多いので、そんなに優美とは思えないな。

 

このあたりで今回初めて黄葉してるかなってとこに出ました。

 

左の斜面は割といい感じ。

でも、まだまだやねえ。

今年は暑かったからかなあ。

 

下り切って、ようやく小屋が見えてきました。

 

13:48

黒部五郎小屋に到着。

いやあ、疲れましたね。

コーラを飲もう!

ほんとそれだけでここまで頑張ってきたのに・・・

 

コーラ売り切れやって。

仕方なくCCレモン。

でも、美味かった!元気が少し復活しました。

 

20分ほど休憩して、トイレを済ませ、

そして水を補充しました。

今回、2リットルの水を持ってきましたが、

今後は水不足の小屋が続きます。

補充できる時にしていおかないとね。

 

14:10

疲れた体に鞭打って出発。

 

今日最後のガッツリ登りだと信じて、急登を登ります。

 

30分ほどで登り切ると、目の前に三俣蓮華岳が見えました。

いや、時間的にも体力的にも絶対山頂には行きませんからね。

 

山頂へ向かう道とトラバース道が見えてきました。

 

今回、花と言えばツガザクラだけがあちこちで残ってましたね。

もう秋だから、花も少ないわな。

 

15:12

分岐点まで来ました。

もちろん巻道を進みます。

 

巻道を進んですぐやった。

上の方の斜面で鳴き声が聞こえました。

そう、ライチョウの鳴き声。

いました!

いたけど、草の中でしかも遠いので写真には納められずでしたけど。

いやあ、疲れてたけどテンション上がったなあ。

 

明日登る予定の四座。

左から祖父岳、水晶岳、ワリモ岳、そして鷲羽岳

 

槍はもちろん、燕や大天井が見えてきました。

 

燕の山頂付近が白いのは雪?

一瞬そう思ったけど、そんなわけないね。

いつもは信州側から見る燕やけど、

裏から見たらこんなに花崗岩の白が映えるんやねえ。

 

さあ、三俣山荘が見えてきました。もう少し!

 

槍とそこから伸びる北鎌尾根。

人を寄せ付けないようなすんごい姿やわ。

 

16:18

三俣山荘到着!

いやあ、着いた着いた。

太郎平小屋から10時間。

距離にして15kmちょい。

よう歩いたわ。無理やと思ったけど来れるもんやねえ。

さあ、とっとと受付に行こう。

続く・・・

 

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