甲斐駒ヶ岳に登る

ほんとは火打・妙高に行くつもりで、山小屋も予約してました。

が、どうにも天候が悪そうだったので、

3日前に急遽山小屋をキャンセルして、プランをリセット。

じゃあ、どこに行くかと考えて、

甲斐駒ヶ岳日帰り登山に行くことにしました。

 

日付の変わる0時に起きて、0時半に出発。

仙流荘の駐車場に着いたのが5時20分頃やったかな。

駐車場に行くのに、バス乗り場の横を通過するんやけど、

もうこの時点で結構な行列ができてました。

駐車場も第1は満車で第2に停めることになりました。

登山の準備をして、バス乗り場に向かったのが5時半過ぎ。

 

こんな感じになってました。

ちなみに右のザックの列はバス待ちのための場所取り。

左がチケット売り場の列。

みんなとりあえずバス乗り場の列にザックを置いて、

チケットを買うために並んでるようでした。

以前に来た時はこんな感じじゃなかったんやけどなあ。

でも、ソロの人はチケットを買ってから、バス待ちの列に並ぶのに対し、

複数で来てる人はバスとチケットで手分けできるから、

どうしてもソロの人はバスに乗るのが後回しになってしまうと考えると、

まあ合理的なのかもね。

でも、そんなに時間変わるとは思わへんのやけど。

ちなみにチケット売り場は自販機が2つ、

さらにキャッシュレスの自販機が1つありました。

 

さて、バスの出発時刻は6時5分。

だけど、その前からバスが来て、どんどん客を乗せ、

一杯になり次第出発していきます。

我々は5台目のバスに、最後の方で乗り込まされて、

嫁とは別々の席に座ることに。

とりあえず、この時間に来てる人は乗りこぼされることなく、

北沢峠まで運んでもらえるみたいでした。

 

6時55分頃にバスは北沢峠に到着。

睡眠不足で道中はウトウト。

バスの運転手が景色を色々説明してくれるのですが、

前来た時に聞いてるし。

 

トイレを済ませて、準備を終える頃には、

あれだけいた人たちがほとんどいなくなってました。

出遅れて、我々も出発することに。

 

 

行きは双児山ルート。山頂直下は直登ルートで。

帰りは迂回ルートから仙水峠経由で。

 

 

7:05

さあ、出発しますか!

 

最初は針葉樹の森をひたすらつづら折りで登っていきます。

森を吹き抜ける風が涼しくて心地よく、

ほとんど汗もかきませんでした。

 

針葉樹の森を抜けると、展望が開けます。

北岳仙丈ケ岳が見えてきました。

それにしても、青空が広がる良い天気。

予報では午前中は間違いなく良い天気で、

ほんとこっちの山旅を選んで正解でした。

 

8:33

双児山山頂に到着。

それにしても、あれだけバス待ちの人がいたのに、

なんかあまり人がいないなあ。

ほとんどが仙丈ケ岳に行ったんやろか?

 

水分補給して先へ。

甲斐駒の山頂がよく見えてきました。

 

駒津峰までの登りはザレた急坂。

あまり上を見ず、ひたすら登り続けます。

 

9:15

駒津峰に到着。

 

ここで買ってきたおにぎり3つのうちの1つを食べました。

少しづつエネルギー補給していかないとな。

 

15分ほど休憩して先へ。

 

ここからはヤセ気味の尾根を進みます。

 

結構キレてるとこもあったけど、まあ大丈夫。

 

クサリ場登場。面白くなってきた!

 

9:59

六方石に到着。

でも、この時はどれが六方石か全然分からなくて、キョロキョロ。

帰りだとよく分かるんやけどね。

ここからは中央アルプスがよく望めました。

 

山頂直下、直登ルートと迂回ルートの分岐点。

もちろん岩登りの直登ルートに向かいます。

後ろにいたおっちゃんが「え?そっち行くの?」と心配してくれましたが、

もちろん、こっちに行きますよ。

 

ある程度登って振り返る。

クサリ場もあるし、結構段差のキツい岩場もあったけど、

まあまあ行けます。

 

こういう岩場に行くのが久しぶりやったので、

めっちゃ楽しかったなあ。

でも、楽しくてガンガン登ったのと、スリルとで、

心臓はバクバクでしたが。

 

こうやって振り返ると、ヤセ尾根を登ってきたことがよく分かるね。

 

GPSで位置を見ると、ここをひと登りすれば終わりみたい。

 

10:35

2967m甲斐駒ヶ岳山頂に到着です。

うわあ、3時間半があっという間に感じたなあ。

なんかあっさりって印象でした。

 

山頂からは大パノラマが待ってました。

去年登った鳳凰三山、その奥に富士山が顔を出し、

右手には北岳間ノ岳と日本最高峰ワンツースリーを拝める贅沢感。

 

右に目を移せば、仙丈ケ岳の優美な姿。

さらに奥には塩見岳を始め、南アルプスのそうそうたる雄姿。

中央アルプスもしっかり見えます。

 

とりわけ、仙丈ケ岳のカールを伴った姿は南アルプスの女王という名にふさわしい。

 

振り返れば、少し雲に隠れた八ヶ岳も。

こうやって登ったことのある山を別の山から見るのは、

なんか言葉に表しがたい感情が沸いてきますね。

 

祠にはなぜか草履がたくさんかけられてます。

 

さあ、お昼ご飯タイム。

残りの2個を食べながら、のんびり山頂からの眺めを楽しみました。

 

そうこうしてるうちに、天気予報通り雲が出てきました。

 

11:17

さあ、下山しますか。

花崗岩が風化して細かく砕けた真砂の道を下ります。

ズルっと滑らないように注意しないと。

 

甲斐駒は花が少ないと聞いていたのですが、

やっぱり花崗岩の影響なんですかね。

これはタカネツメクサ?

 

イワツメクサ

 

ニガナ?

こんなもんかな、見たのは。

 

さて、プランでは摩利支天に寄ろうと思ってたんやけど、

行って戻って30分ほどかかるみたい。

天気の事、帰りのバスの時間の事、

色々考えて、少し向かいかけたんやけど、やっぱり行くのをやめました。

ま、これが結局功を奏るんやけど。

 

さあ、どんどん下りましょ。

 

11:55

六方石まで戻ってきました。

なるほど、行きには分からなかったけど、

これが六方石なんやね。

 

12:27

駒津峰まで戻ってきました。

睡眠不足もあって、さすがに疲れたので少し休憩。

甲斐駒の姿もこれで見納めかな。

鳳凰三山もそうやったけど、ほんと花崗岩がこの山に特徴を与えてますね。

 

さあ、仙水峠へと下りますか。

 

岩の多い急坂をひたすら下るのみ。

 

時にはハイマツとシャクナゲが行く手を邪魔します。

ああ、うっとうしい!

素直に双児山ルートを戻るべきだったか?

でも、もう戻れない。

行程1時間だけ我慢我慢と自分に言い聞かせて下りました。

ただ、ここでも森を抜ける風に助けられたなあ。

風がなかったら、もっとバテバテになったやろね。

今日は強風予報やったんやけど、それが良い方に出ましたね。

 

13:29

ちょうど1時間で修行のような急坂下り終了。

仙水峠まで下りてきました。

いやあ、最近はほんと下りが苦手やわ。

 

そして、ここから先の光景も少しビックリ。

岩だらけ。岩しかない。

荒涼とした雰囲気でした。

 

14:00

仙水小屋に着きました。

水場があって、頭から水をかぶりました。

ああ、生き返るわ~。

ここから先は渓流沿いを進みます。

せせらぎの音が心を癒してくれました。

 

14:31

長衛小屋が出てきました。

ここまでくれば、あと少し。

だけど、確かバスの時間が15時やったっけ。

16時の最終バスもあるけど、

この後の行程を考えれば、15時のバスに乗りたい。

山頂を出発した時には楽勝に着いて、結構待たなあかんとか思ってたのに、

疲労でどんどん脚が遅くなってたようです。

 

てことで、ここで最後のフルパワー放出。

ペースを上げて、サクサク登り道を歩いていきました。

 

14:41

北沢峠に帰ってきたあ!

あれ?バスが来てるぞ!

乗れるんちゃうか?

 

しかし、横まで行ったところで扉が閉じて、

バスは出発してしまいました。

恐らく満席になったので、15時を待たずに出発したのでしょう。

ま、仕方ないか。

 

バス待ちの小屋のベンチには数字が振られていて、

この順番にバスに乗り込むようです。

我々は1番と2番に腰掛け、

すっかり曇った空を見上げながら10分ほど待ってたら、

次のバスがやってきました。

 

このバスも3時を待たずに出発。

正直、疲れてたので寝ようとしたら、

バスの運転手が「花や樹の説明でもしますかねえ」と。

寝てる人も多かったけど、なかなか興味深かったですよ。

ていうか、山登り中にはほとんど見かけなかったのに、

林道沿いは色んな花だらけ。

どうなってんの?甲斐駒ヶ岳

 

最後はガッツリ寝てしまって、

小一時間で仙流荘に到着。

駐車場に歩いて向かう途中で、

駐車場代1000円を徴収されました。

 

 

それにしても、以前からずっと登りたかった甲斐駒ヶ岳

とうとう念願がかないましたね。

でもまさか、日帰りで行けるとは思わんかったなあ。

     

てことで、これで南アルプス北部の百名山は全部制覇しました。

今後は塩見岳などさらに奥の南アルプスを攻めましょうか。